手鍋焙煎のスコーチとは?焦げ跡の見分け方と、投入温度をログで振り返る手順

ザルに空けた焙煎後のコーヒー豆

※本記事の画像にはAI生成によるものが含まれます。

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焼き上がった豆の平らな面に黒っぽい焦げ跡が出ていたら、それは「スコーチ」と呼ばれる状態かもしれません。手鍋では、豆を入れるときの鍋が熱すぎる(投入温度が高すぎる)ことが原因のひとつと言われています。私も、スコーチがあったときに焙煎ログを見返して、投入温度が高すぎたと気づいたことがあります。

目次

スコーチとは?豆の表面が焦げる状態

スコーチ(scorching)は、焙煎中に豆の表面が強い熱にさらされて、部分的に焼け焦げてしまう状態を指すと言われています。豆の平らな面に焦げたような跡が出るのが特徴のようです。

似たものに、豆の先端だけが焦げる「ティッピング」があります。英語圏の解説では「スコーチは面、ティッピングは先端」と区別されることが多いようです。ただ、ティッピングの原因は焙煎の序盤とも後半とも言われていて、諸説あるようです。

私の手鍋で出たスコーチは、豆に黒い小さな丸のような跡になっていることがありました。鍋肌に触れやすい平らな面に起こりやすい印象です。

なぜ手鍋だとスコーチが出やすいのか

鍋底など熱い金属に豆が触れ続けると、触れた面だけが急に熱くなりやすいと言われています。とくに豆を入れる瞬間の鍋が熱すぎると、中まで熱が届く前に表面だけが焼けてしまうことがあるようです。ただ、こうした説明は焙煎機を前提にしたものが多く、手鍋に限った検証は少ないようです。熱源の違いもあるので、あくまで目安として読んでください。

投入温度のほかにも、次のような要素が重なることがあると言われています。

  • 火力が強すぎる
  • 振る・混ぜる手が止まり、同じ面が鍋底に当たり続ける
  • 豆の量が多すぎて動かしにくく、鍋の中で豆が止まりやすい

焦げに近い味はどう出るか

焼きがおかしかった豆を飲んだときに私が感じたのは、刺激的な苦味や、舌に残る渋みのようなものでした。これは焦げに近いものだと思っています。

スコーチが出た回の豆を実際に淹れて飲むと、苦く、焦げの味が目立ちました。

ただ、似た苦味や渋みはほかの原因から来ることもあるようです。味だけで決めつけず、豆の見た目とあわせて確かめるのがよさそうです。

手鍋に温度計のプローブを挿した様子

スコーチに気づいたら:焙煎ログで投入温度を振り返る

焼いたあとにログを見返すことは、ふだんはあまりありません。ただ、焼き上がった豆にスコーチがあったときはログを確認し、あとからの振り返りで「豆の投入温度が高すぎたな」と気づきました。

そのときの投入温度は、ふだんより10℃以上は高かった気がします。

もうひとつ気づいたのは、鍋を温めている途中の、温度が上がっている最中に豆を入れると、表示と実際の鍋肌の温度にずれがありそうだということです。表示は低めでも、実際は鍋肌が高温になっていたのか、スコーチが出たことがあります。

温度計のプローブは、手鍋の持ち手の下の方から差し込み、鍋底から5mmくらいの位置で固定しています。焙煎中に豆に触れる位置です。

いまは「Artisan」というソフトでログを見ながら焼いていて、多少は生焼けを避けられるようになったと思います。ログを取る前は、焼けているのかどうかがやはり分かりづらかったです。記録があれば、焦げも生焼けもあとから振り返れます。カーブの見方は焙煎プロファイル(温度カーブ)の読み方にまとめています。

次の焙煎で投入温度を見直す手順

投入温度の目安はネットにいろいろ出てきますが、私が見かけた範囲では焙煎機を前提にした数字が多いようでした。手鍋は鍋の素材や厚み、温度計を置く位置で同じ「◯℃」でも中身が変わるので、他人の数字より自分の記録と比べるほうが確かだと思います。

  1. 前回の記録(投入温度・火力・豆の量)を基準にする
  2. 変えるのは投入温度だけにして、ほかの条件はそろえる
  3. 変える幅は小さくする。下げすぎると焙煎が長引き、生焼けにつながることもあると言われています
  4. 「前回より◯℃下げた」と、自分の記録との差で書き残す
  5. 焼き上がりの見た目と、飲んだときの印象もメモする

私はこの経験から、以前より投入を始める温度を下げています。豆を入れた直後に鍋を振り続けることも試してみましたが、それよりも温度を下げるほうが、スコーチを防ぐには確かだと感じています。

焦げ・燻し臭をほかにも切り分けたい人へ

焦げっぽさや煙くささの原因は、スコーチだけとは限らないようです。ほかの原因も順番に確かめたい方は手鍋焙煎の豆がまずい・燻し臭いときの原因の切り分け方を、道具選びから整理したい方は自家焙煎コーヒーの始め方もあわせてどうぞ。

まとめ

  1. スコーチは豆の表面が部分的に焦げた状態。平らな面の黒っぽい焦げ跡が目印と言われています
  2. 手鍋では投入温度が原因になりやすいと言われています。私も、ログを見返して投入温度の高さに気づいたことがあります。火力・混ぜ方・豆の量もあわせて疑ってみてください
  3. 数字を真似るより、自分の前回と比べて少しずつ直すのが近道のようです

焦げの物差しとして、焙煎所の豆と飲み比べる

Snowman Coffee Roasters も、小さな鍋で少しずつ、温度の推移を記録しながら焙煎しています。自分の豆の苦味が「焙煎の深さ」なのか「焦げ」なのか迷ったら、同じくらいの焙煎度の豆と飲み比べてみるのもひとつの手です。最初の1袋なら、バランスのとれた中深煎りのブレンド「おかえり。」をおすすめしています。

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この記事を書いた人

缶コーヒーから始まって、今では焙煎まで手を出している。
飲むたびに気になることが増え、それを整理するように発信中。

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