インスタントコーヒーとドリップの違いは?味・香り・カフェイン・1杯のコストで比べてみました

コーヒーをいれている様子

※本記事の画像にはAI生成によるものが含まれます。

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毎朝インスタントコーヒーを飲んでいると、ふと「ドリップって、そんなに違うものなんだろうか」と気になることがあると思います。味? 香り? カフェイン? それともただの手間の差?

違いをひとつずつ整理したうえで、「試すとしたら何から始めるか」まで書いてみます。

目次

インスタントとドリップ、そもそも何が違うのか

いちばん根っこにある違いは、すでに抽出が終わっているかどうかです。

インスタントコーヒーは、工場でコーヒーを抽出したあと、その液体から水分を飛ばして粉や粒にしたものだと言われています。つまりカップでやっているのは「抽出」ではなく「もう一度水に溶かす」作業。だからお湯を注いだ瞬間に完成しますし、分量が多少ちがっても大きくは外しません。

いっぽうドリップは、挽いた粉にお湯を注いで、その場で成分を溶かし出す淹れ方です。抽出を自分の手でやるぶん、湯温や注ぎ方で味が動きます。裏を返せば、同じ豆でも淹れ方しだいで表情が変わるのがおもしろさでもあります。

香りに差が出やすいのは、この工程の違いからのようです。コーヒーの香りの成分は揮発しやすく、乾燥させる段階である程度失われやすいと言われています(近年は香りを回収して戻す技術も使われているそうです)。ドリップは、粉にお湯が触れたその瞬間の香りを、そのままカップで受け取ります。

インスタントとドリップ、カフェインが多いのはどっち?

先に結論を書くと、どちらを選ぶかでは、あまり変わらないようです。同じ量を飲むなら、100mlあたりのカフェイン量はおおむね近い水準で語られています。

差が出るのは1杯にどれくらいの粉を使い、どれくらいの濃さで飲んでいるかのほう。インスタントを山盛りで濃く作る人もいれば、ドリップで豆を多めに使う人もいます。控えたいなら、淹れ方を変えるより1杯の濃さを見直すか、デカフェを選ぶのが確実です。夜でも飲みたい方には、デカフェの「おやすみ前。」をどうぞ。

1杯のコスト、インスタントとドリップでどれくらい違う?

インスタントは1杯10〜20円ほどと言われています。対して当店の豆は100g ¥1,150(デカフェのみ¥1,400)なので、1杯12gとして豆代は約138円。ペーパーフィルター代が数円加わって、140円前後です。

ただ、カフェで飲めば1杯400〜600円ほど。自宅のドリップは、カフェの3分の1以下です。どちらと比べるかで、印象はまるきり変わります。

道具代も、ドリッパーとフィルターで2,000円前後かかったとして、それは買い切り。300杯淹れれば1杯あたり7円弱です。「毎月かかる費用」として数えると、実態より高く見えてしまいます。

インスタントに慣れていると、どこでつまずきやすいか

ひとつめは、味が毎回変わること。 粉の量・湯温・注ぐ速さで味が動くので、昨日はおいしかったのに今日は薄い、が起こります。腕のせいというより、測っていないからであることがほとんどです(濃い・薄いの理屈は「抽出率」の記事に書きました)。

ふたつめは、思ったより手間に感じること。 作業時間は3〜4分ほどですが、沸かす・量る・蒸らす・二度三度に分けて注ぐ、という手順の多さが、朝には重く感じられます。

みっつめは、豆の量や湯温の見当がつかないこと。 インスタントの「スプーン2杯」にあたる、だれもが使う目安がありません。

私自身も、始めたころは粉に対する湯量がまちまちで、味は安定していませんでした。ただ、当時はそれに気づいていません。インスタントとの差が大きすぎて、何をしても「おいしい」と感じていたからです。毎日飲むうちに、比べる相手が「昨日自分が淹れたドリップ」に変わりました。日ごとの違いに気づいたのは、そのときです。分量を気にし始めたのは、ドリップを始めてからだいぶ経ってからでした。

逆に言えば、どれも最初に基準の数字を決めてしまうだけで、かなりの部分が解決します。

ドリップパック(Snowman Coffee Roasters)

最初から道具一式をそろえなくて大丈夫です

一歩目に要るのは、ドリッパー・ペーパーフィルター・サーバーかマグカップだけ。数千円以内におさまります。ミルも最初から必要ではありません。豆を買うお店で挽いてもらえることが多いので、まずは「豆の違い」だけを味わってみる、という順番がいちばん無理がないと思います。

仕上がりが安定するのは細口ポットスケールです。とくにスケールは「味が毎回変わる」という悩みに直接つながります。ただ、これは二歩目でかまいません。まず一杯淹れてみて、続きそうだと思ってから足せば十分です。

失敗しにくい、基本のドリップレシピ

当店では、この形をおすすめしています。

  • 湯温は85℃
  • 粉とお湯は1:15(粉12gならお湯180ml)
  • 蒸らしは30秒〜1分
  • 細口ポットを使う

85℃という数字は、低め・中くらい・高めの3段階で味の傾向を確かめたうえで、飲む側から見てキリのいい数字として採っているものです。1:15のほうは一般的な比率をそのまま使っています。

温度計がなくても大丈夫です。沸騰したお湯を一度サーバーなど別の容器に移すと10℃前後下がると言われているので、それを2回。あるいはフタを開けて数分置く。沸かしたてをそのまま使うと、苦味や渋みが出やすくなります。

手順は、粉全体が湿るくらいのお湯を静かに注いで30秒〜1分おき(これが蒸らし)、そのあと中心から「の」の字に数回に分けて注ぐだけ。まずはこのとおりに3回。基準が固定されると、「今日は少し濃い」と気づけるようになります。

初めての1袋は、どの焙煎度から?

ざっくりした傾向として、浅煎りは酸味が出やすく、深煎りにいくほど苦味とコクが強くなると言われています。インスタントの味に慣れている方は、中煎りから中深煎りが入りやすいようです。

当店の豆は、味の優劣ではなく「いつ飲むか」で分かれています。朝のひとりの時間に中煎りの「窓辺。」、午後の切り替えに中深煎りの「午後三時。」、一日を終えて帰ってきたときに中深煎りの「おかえり。」、夜はデカフェの「おやすみ前。」。4種とも中煎り〜中深煎りなので、どれを選んでも最初の1袋として安心して選べると思います。

私が最初の1袋としてすすめているのは、中深煎りのオリジナルブレンド「おかえり。」です。バランスのとれた、素直においしいコーヒーだと思うからです。

豆はオンラインショップから100g単位でお選びいただけます。

まとめ

くらべる点インスタントドリップ
仕組み抽出済みの粉を溶かすその場で抽出する
手間10秒ほど3〜4分ほど
味の安定安定しやすい淹れ方で動く
香りおだやか立ちやすい
1杯のコスト10〜20円ほど140円前後+道具代

どちらかを捨てる必要はありません。 平日の朝はインスタント、休みの日だけドリップ、という距離感のほうが続くと思います。

私自身、ドリップをするのは時間に余裕があるときで、それ自体が趣味だと感じています。急いでいる朝は、やはりインスタントのほうが楽です。

次の一歩を選ぶなら、まずは100gを1袋。迷ったら「おかえり。」から試してみてください。淹れ方の手順は当店の淹れ方ページにまとめてあります。

明日の朝の一杯が、少しだけ違って見えますように。

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この記事を書いた人

缶コーヒーから始まって、今では焙煎まで手を出している。
飲むたびに気になることが増え、それを整理するように発信中。

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